ご予約・お問合せ
03-5215-1114
初めての方
  • 受付時間
  • 09:00 - 12:00 (予約優先制)
    12:00 - 16:30 (完全予約制)
    16:30 - 18:30 (予約優先制)
    ※初診は最終受付18:00

麹町消化器・内視鏡クリニック

MENU

胸部の疾患

Stomach

Web予約

求人案内

Thorax

胸部の疾患

下咽頭がん

概要

下咽頭は口腔と食道をつないでいる部分で、梨状陥凹、輪状後部、咽頭後壁からなっていますが、この部位にできる癌を下咽頭がんといいます。梨状陥凹は飲み込みの際に誤嚥を防ぐ蓋の役割をする喉頭蓋の左右にあり、下咽頭癌の6~7割はこの場所にできると言われています。

原因

飲酒や喫煙による慢性的な刺激が原因となるため、飲食物のたまりやすい梨状陥凹が最も影響を受けやすいことが知られています。50歳以降で多く見られるので、お酒で顔の赤くなる飲酒量の多い中年以降の男性は注意が必要です。

症状

早期のうちはほとんど自覚症状がありません。進行するにつれてのどの痛みや食べ物のつかえ感があり、進行すると嗄声や呼吸苦が出現します。また頚部で腫れたしこりを触れる場合は、がんのリンパ節転移の可能性があります。

診断

喉頭鏡や胃内視鏡検査で咽頭の状態を確認します。拡大観察のできるNBI機能の付いた内視鏡で観察することで早期がんの検出率が上がります。また視診や触診で頚部のリンパ節が腫れていないか確認いたします。

治療

手術治療や放射線治療、化学療法などがありますが、下咽頭は食べ物の嚥下のみならず、発声や呼吸にかかわる部位に近いため、がんの治療に当たってはこれらの機能を損なう可能性が高く、進行がんであるほど治療の範囲も大きくなるため、QOLの低下は避けられないものとなります。しかし早期発見することができれば、内視鏡的に切除することが可能で、咽喉頭の機能への影響はほとんどありません。胃内視鏡検査の際には、下咽頭を含めた観察が望まれます。

逆流性食道炎/胃食道逆流症

概要

逆流性食道炎/胃食道逆流症(gastro-esoph-ageal reflux disease;GERD)とは、胃の酸が食道に逆流することにより、食道粘膜を傷つけたり胸やけを引き起こす病気です。

症状

食道に酸性の胃液の逆流が頻回に起こると、食道粘膜がダメージを受けびらん(ただれ)や潰瘍(食道炎)ができて、胸やけや呑酸(口の中に酸っぱい液や苦い液がこみ上げること)、みぞおちの不快な感じが起きます。

原因

胃酸の食道への逆流は、男性では中年以降、女性は高齢者(特に腰の曲がった人)に多くみられます。食物を大量に食べた後や、高脂肪食や甘いものを食べた後に起こりやすくなります。
中高年になると増えてくる食道裂孔ヘルニアも逆流の原因となります。裂孔ヘルニアとは、食道と胃のつなぎ目である噴門がゆるくなった状態で、肥満とも大きな関係があります。

診断

診断には胃内視鏡検査が一番適しています。食道の胃に近い部分が最も酸にさらされやすいため、食道炎の重要な所見である粘膜のびらん・潰瘍は主に食道下部に起こり、特に食道裂孔ヘルニアのある人に多くみられます。自覚症状が強いのに、内視鏡ではびらん・潰瘍がみられないこともありますが、このような場合も食道に酸が逆流して症状が起こるため、食道炎と同じに扱われ、胃食道逆流症(あるいは逆流症)と呼ばれます。

治療

治療には、内科的治療と外科的治療があります。

内科的治療

胃酸の分泌をおさえる薬として、H2受容体拮抗薬(H2RA)と、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の2種類があります。いずれの薬も副作用は少なく、長期間にわたり服薬する事ができます。自覚症状が改善していても、食道粘膜のびらん・潰瘍が十分に治らないこともあるので、年に1回ほど胃内視鏡検査を受け、経過を観察するほうが良いでしょう。
そのほかに、胃液を小腸に送り込むために、胃腸の動きを活発にする消化管運動賦活薬がありますが、酸分泌抑制薬と組み合わせて使用するのが一般的です。

外科的治療

薬物治療を長期に続けても好転しない場合には、手術的な治療を考慮します。食道裂孔ヘルニアが逆流の大きな原因になっている場合が多いので、逆流しないように裂孔ヘルニアの修復と緩んだ噴門を締め直す噴門形成術が行われます。
最近では、腹腔鏡手術(おなかに小さな穴をいくつか開けて、そこから患部を見る内視鏡や手術用具を入れて手術をする方法)が広く行われるようになりました。

生活習慣の工夫

胃食道逆流症の治療には、生活習慣への注意もあわせて必要です。肥満はお腹の圧力を上昇させ、胃から食道への逆流をおこしやすくします。
食事の際は、食べ過ぎないこと、脂っこい物を過剰にとらないことを心がけましょう。また、食べてから3時間くらいは横にならないことです。
就寝時は、座布団を2〜3枚、敷き布団の下に入れて上半身を高めにすると胃液の食道への逆流が防げます。

食道裂孔アカラシア

概要

食道アカラシアは10万人に1人の割合で発生すると言われ、食道の蠕動障害と嚥下時の下部食道括約筋の弛緩不全によって引き起こされる神経原性の食道運動障害のことです。

原因

飲食物が食道を通過する際に、胃へと送る食道の蠕動をコントロールする神経の変性や減少が原因ではないかと言われています。その結果、食道の蠕動障害や嚥下時の下部食道括約筋の弛緩不全が引き起こされます。

症状

症状としては、飲食物の飲み込みづらさや、喉の違和感、食後の胸の痛み、嘔吐などがあります。

診断

食道内圧検査では、下部食道括約筋の弛緩不全と食道の蠕動の消失が認められます。
また食道造影検査では、嚥下時の蠕動運動の消失や食道の拡張、下部食道括約筋の部分での狭小化の所見が認められます。

治療

蠕動を回復させる治療法はないため、アカラシアの治療では下部食道括約筋の圧を低下させることを目的とした治療が行われています。

下部食道括約筋のバルーン拡張術

腹腔鏡下食道胃接合部筋層切開術と同等の有効性が示されています。食道穿孔の発生率は医療機関毎に異なるものの、0~14%と言われています。

下部食道括約筋の腹腔鏡下筋層切開術

治療成績は確立していますが、手術のため全身麻酔が必要となります。食道穿孔の発生率は0~4.6%と言われています。

下部食道括約筋の内視鏡的筋層切開術(POEM)

短期成績が良好であることが示されています。新しい治療法で、特定の病院で行われていますがまだ導入している病院も少なく治療成績が確立していません。

下部食道括約筋へのボツリヌス毒素注射

70~80%の患者で症状の改善が認められますが、効果は半年から1年しか持続しない場合があります。

食道裂孔ヘルニア

概要

呼吸を助ける膜様の筋肉を横隔膜と言い、腹腔と胸腔を分けていますが、この横隔膜には血管や食道が通る穴が開いており、このうち食道が通る穴のことを食道裂孔と言います。食道裂孔ヘルニアになると、この穴が緩んで横隔膜の下にあるはずの胃の一部が食道側に飛び出してきます。

原因

生まれつき食道裂孔ヘルニアを起こしやすい場合もありますが、加齢や生活習慣が原因となります。近年の高齢化や食生活の欧米化による肥満、喫煙などにより増加傾向です。

症状

食道裂孔ヘルニアは症状が出ないことも多いですが、胸やけ、呑酸、胸痛、嚥下困難、咽頭違和感、誤嚥などの逆流症状(胃食道逆流症)や脱出した胃が横隔膜で締め付けられることでのつかえ感が生じることがあります。

診断

大きな食道裂孔ヘルニアは胸部X線検査でも診断できますが、多くは食道の造影検査や胃内視鏡検査(胃カメラ)で確認します。

治療

無症状であれば治療の必要はありませんが、逆流の症状があれば胃酸の分泌を抑える薬を内服します。生活上の注意としては、食べ過ぎない、食後すぐに横にならない、きつい服を着ない、体重を減らす、禁煙する、アルコール・コーヒー・酸性のもの・高脂肪食を制限することが勧められます。内服や生活改善でコントロールが困難な場合には、横隔膜のゆるみを修復し、胃酸が食道に逆流しないように手術治療が行われることもあります。近年では腹腔鏡下での手術治療が普及してきています。

食道静脈瘤

概要

食道の粘膜を流れる静脈が瘤(こぶ)のようにふくらんで曲がりくねり、でこぼこになった状態をいいます。胃にもできることがあり、その場合は胃静脈瘤といいます。

原因

食道静脈瘤の原因の大部分は肝硬変ですが、アルコール性肝炎や特発性門脈圧亢進症、日本住血吸虫症などが原因となることもあります。肝硬変に伴い、肝臓に血液を送り込む門脈という血管の圧が高まると門脈圧亢進症という状態になります。すると静脈血の流れる方向が逆になり、食道の静脈に大量の血液が流れ込むために、血管が太くうねった状態となり、これを食道静脈瘤といいます。

症状

静脈瘤が大きくなっても、たべものが通りにくいなどの症状はあまりありません。病気がすすんで静脈瘤が大きくなると、破裂して大出血をおこすことがあります。突然に大量の吐血や下血がおこり、血圧が下がり治療が遅れるとショック状態に陥り死亡することがあります。ほとんどの患者様は肝硬変を伴っているため、止血機能が低下していることが多いので、ひとたび出血がおきると止血しづらく、大量出血につながることもまれではありません。

診断

食道静脈瘤の診断には内視鏡検査と造影検査があります。しかし造影検査は静脈瘤の形がわかるだけですので、静脈瘤の色調や形態を詳しく観察できる内視鏡検査のほうがすぐれています。内視鏡検査で食道静脈瘤の形や色を観察することで、破裂しやすいかどうかがわかりますので、肝硬変や食道静脈瘤のある人は定期的に内視鏡検査を受けるようにしてください。

治療

食道静脈瘤の治療には様々な方法があり、その選択には、緊急時(出血時)か予防的かどうか、患者様の肝機能を含めた全身状態などを考慮して決めます。また各施設の設備状況や得意とする手技などによっても治療方法が異なってきます。

薬物療法

門脈圧を下げる薬を使います。

バルーンタンポナーデ法

静脈瘤破裂により出血した場合の一時的緊急止血に用います。鼻からバルーン(風船)のついたチューブを挿入し、胃と食道でバルーンをふくらませて圧迫止血を行います。

内視鏡的硬化療法

内視鏡下で静脈瘤に細い針を刺し、血流を固める硬化剤を注入します。

内視鏡的静脈瘤結紮術

内視鏡の先端にゴムバンドを装着し、静脈瘤を機械的に縛ることにより壊死脱落させます。

経皮経肝的塞栓術(PTO)

レントゲン透視下で、食道静脈瘤の原因となる血液の流入路を金属製コイルや硬化剤でつめて閉鎖します。

経皮的肝内門脈静脈短絡術(TIPS)

レントゲン透視下で、門脈と静脈の間に新しく血液の流れ路を作ることにより門脈圧を下げます。

外科手術

食道胃の血管を縛り、食道を一度ほとんど切り離したのち吻合し、さらに脾臓を摘出する食道離断術があります。

食道がん

概要

食道がんは、のどと胃をつなぐ食道にできるがんです。
食道がんの特徴は、

  • 男性が女性の5倍くらい多く発生する
  • 60代、70代の比較的高齢者に多い
  • 食道の中央部(胸部食道)に発生しやすい
  • 早期には症状が出にくい
  • 進行するとがんの近傍だけでなく頸部から胸の中、腹部に至る広い範囲へのリンパ節転移が多い

などが挙げられます。
他のがんと同様に加齢とともにかかりやすくなる病気ですが、お酒をたくさん飲む人、タバコを多く吸う人に、より多くみられます。

症状

多くの患者様は、突然食物がつかえ、びっくりして来院されます。がんで食道が少しずつ狭くなっていくのですが、毎日食事をするので慣れてしまい、その変化に気づきにくいのです。
「そういえば食事のときに汁物をよくとるようになった」
「水を飲みながら食事をするようになっていた」ということがあるようです。

また、がんが気管の周囲のリンパ節に転移して反回神経という声帯を動かす神経を圧迫すると、声が嗄れ、しゃがれ声になります。

食物の通りの悪い状態が長く続くと、体重が減ってきます。あまり食事をせずにお酒ばかり飲んでいる人は、つかえ感を自覚することが遅れて、ひどくやせてきて、やっと気づくこともあります。時には血を吐いたり誤嚥して肺炎を起こす人もいます。

診断

がんを早期に発見するため、毎年1回の内視鏡検査をおすすめします。
検査時にヨード(のどの消毒に使われるルゴール液)を散布して食道粘膜を染めると、がんの部分だけ染まらないため、通常では見えない小さながんでも発見できます。この部分を採取し、さらに組織検査を行います。
胃の内視鏡検査時にも、ぜひ一緒に診てもらってください。バリウムによるX線造影検査のときも、胃だけでなく食道も診てもらってください。
粘膜下層までにとどまる表在がんは発見できます。これも毎年1回、定期的に検査することが大切です。

治療

病期(がんの進み具合)により、種々の治療法があります。
粘膜内にとどまる早期がんには、内視鏡治療が行われます。
粘膜下層から筋層、外膜に浸潤(浸透)したがんでは、外科的手術が行われます。
他の臓器に転移したがんには、抗がん剤を投与する化学療法や、放射線を照射し、がん細胞の増殖を止める放射線療法が行われます。

内視鏡治療

内視鏡を挿入して、食道粘膜のがんの部分を切除する方法です。一般的な方法は内視鏡的粘膜切除術(EMR)で、がんがより広範囲の場合は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が行われます。一週間前後の入院が必要で、粘膜がんのみに行われますが、90%以上の人が完治します。

外科的治療

食道がんの手術は、頸・胸・腹部に及ぶため、外科手術の中でも最も大きな手術の一つです。手術のために死亡される可能性は1〜2%程度です。経験の多い施設では60%以上の方が治るようになりました。順調に経過すれば、術後3〜4週間くらいで退院できます。

化学・放射線治療

手術で取り切れないがんには、抗がん剤と放射線による化学・放射線治療を行います。その後、がんが縮小した時点で外科手術の対象になる人もいます。

pagetop